Culthouse diaspora

風が辿りつかない場所

街は またいくつも 戸惑いを投げかける

当ブログの今月のPVが1000を超えたらしい。訪れて頂いた皆様、本当にありがとうございます。少し目を通せばお分かりになると思うが、当ブログにはSNS上で話のネタになるような情報もなければ日々を生き抜く知恵を得られたりもしない(たまに東京の美味しい店の情報は得られるかもしれんが)。他所にもっと有益な記事が転がっているにも関わらず、貴重な時間をこのネットの隅っこのしょうもない雑文に費やしても良い、ということでよろしければ、今しばらくお付き合い頂きたい。

さて、唐突だが今の住処から引っ越しを検討している。以前に住んでいた行徳から念願かなって東京西側へ引っ越したのが去年の1月のこと。今住んでいるのは杉並区の某所である。本当は中央線沿いの中野や高円寺に住みたかったのだが、住まいの条件と家賃の折り合いを検討した結果、妥協して西武新宿線沿いになった。今の部屋から歩いてすぐのところには、多分日本で最も有名であろうアニメスタジオが2つ3つあり、周辺には公園も多ければ緑も多い。全体的にこじんまりとまとまった街並みは一言で言って長閑というか、最早田舎である。一応23区ではあるのだが、電車に20分も揺られれば新宿に着くとは思えぬ。そして、こののんびりとした駅周辺が俺は結構気に入っている。

また今の住処にもそれほど大きな不満があるわけではない。遮音性はそこそこ高いし、南向きで日当たりもすこぶる良い。それほど広くはないが、一人暮らしであればそこそこ快適に住める物件である。もっともそれは一人暮らしであれば、の話。元々単身者用の住まいであるため、二人暮らしをするにはいささか無理があるのだ。なのでまたしても新しい物件を探している。同じ杉並区や近くの中野区や練馬区辺りで当初は検討していたが、23区内で二人暮らし用の物件でそれなりの条件でそれなりの広さのところはやっぱり高いので、なかなかに難しい。まあ、自分の新しい住環境を想像するのは楽しいことではあるのだけれども。

住環境や周辺環境というものは、とかく人の精神に作用するものである。どこかで目にしたことだが、殺人が起こった物件で殺人が続くのは殺された人間の怨念などではなく、その物件の間取りや周辺の環境が、暮らしている人間の精神に影響を与えるからなのだそうである(人が殺された、という情報も人の気持ちに影響を及ぼすのは間違いないだろうが)。

また、故あって今年の4月にロサンゼルスを訪れたのだが、裏路地でも環八道路ほどの広さのあるあの街の大きさやスケール感が、そこで暮らす人々の大らかでおおざっぱなノリを生み出す一つの要因になっているのではないか、と思えてならなかった。

住まいは人の在り方を決定する。街は住まいの在り方を、そして人の在り方も決定する。さて、次はどこに引っ越してどうなることやらね。