Culthouse diaspora

風が辿りつかない場所

2014年の年間ベスト的なアレ

明けましておめでとうございます!!!!!
もう2015年も1月が終わったのに恥も臆面もなく2014年のベスト記事を
アップするブログによくぞおいでくださいましたね。
あなたの一生のうちの貴重な時間は、このもうすぐ30になるのに
風俗以外の女性経験のない糞オタの承認欲求に使われます!ざまあみろ!

というわけで今更感甚だしいですが、2014年に聞いた音楽のまとめです。
その前に私自身はというと、


・転職した。
・転職して給料が下がった。
・母親がガンで入院して退院した。
・2014年も彼女が出来なかった。
艦これをやめてFF14にはまった。


と色々あったようで何もなかった気がするのですが、まあいいや。

そんなこんなでいってみましょー。
あと上半期ベストと重なってるアルバムについては
普段以上に雑に扱ってます。気にするヤツなんざいねえだろうが。


27.小松未可子/e'tuis

なんだろな、聞けば聞く程みかこしのポテンシャルの高さは痛感するけど、
アルバム構成のダメダメさ加減が気になって仕方ないアルバムだったような気がする。
3作目、3作目に期待するのだ・・・!


26.Mors Principium Est/Dawn Of The 5th Era


ああもう、これこれ、こういうのでいいんだよこういので。
何度かメンバーチェンジして今の編成がどうなってるか分かりませんが、
こういうカツカレー頼んだらちゃんとカツカレーが出てくるようなメロデスでいいんだよ。
どうせ聞き手もバンド側も2作目みたいな奇跡が起きないの分かってるから過度な期待するのが間違ってるさ。


25.Machine Head/Bloodstone & Diamonds


マチンヘッドの8作目にして、3年ぶりの新作となる本作は、
特に期待もしてなかったのにあれあれ、なんかフツーに
むっちゃカッコ良いメタルアルバムなのですけど。
メタリカへの思い入れがどうとか、小技使わなくても地力だけで
聴かせる力を遺憾なく発揮出来るじゃねえかこのバンドは。
ちょくちょく来日してますし、一回くらいライブ観たいな。


24.Triptykon/Melana Chasmata

トム・G・ヲリアー御大のCeltic Frostじゃない方の2作目。
多分次作も仮にCeltic Frost名義でアルバム出すことがあっても
ずっとこの調子なのでしょう。


23.Eyehategod/Eyehategod

スラッジコア元祖の14年ぶりとなる5作目。
オリジネイターの気迫と貫禄に満ちた逸品。


22.Hierophant/Peste


イタリア産の真っ黒クラストコアの3作目。
全10曲を20分のスピードで駆け抜けながら沢山沢山疫病をばら撒きます。
エボラ?ああ、あの新参者か。最近よくやっているようだな。
しかし俺達のペストにはまだまだ及ばぬよな。


21.Run The Jewels/Run The Jewels 2


だいすきぼくらのピッチフォークでも年間ベストだったエレクトロヒップホップの2作目です。
普段こういうの聞かないんですが、こうして年間ベストに放り込んでおくと
色々なジャンルの音楽聞いてますアッピルが出来るだろ?出来ねーよ。
しかしこの手のジャンルに思い入れのない私でも、これは素直にカッコ良いと思えましてよ。


20.Profetus/As All Seasons Die

今年の葬式ドゥーム枠です。フィンランド出身で今作が3作目だとか。
えーと、これどこの魔王城ですか。しかもゲームの最初からラスダンに
至るまでずっと魔王城ってどういうことですか。ゲームバランスとか、
そういうのないんですか。あ、これ葬式ドゥームでしたか。
じゃあ仕方ないですね・・・。


19.Hail Spirit Noir/Oi Magoi

ギリシア産の変態プログレブラックの2ndアルバム。
上半期ベストの時もネタにしたけど、
やっぱ大事故って連続すると面白くなるよね。


18.日笠陽子/Couleur


いつの間にか声優芸人としての地位を確固たるものとしている感のある
日笠さんの1stアルバム。
ねぇこれさ、メタルだよね?ランティスの声優がエレメンツガーデンから楽曲提供受けた系の
メタル風味ナンバーじゃなくて、どこ切り取ってもHR/HMの方のメタルだよね?
なんでそこに着地しちゃったの?こんな嫌がらせみたいにディストーション
利いたギターが前に出てきて、声張り上げてる日笠の声が微妙に埋もれ気味なのどうしてなの?
どうしてこうなったの?声優ファンはここまでされても喜ばないでしょ?
途中で思い出したかのようにバラード入れたところでどうしようもないからね?


17.nano.RIPE/涙の落ちる速度


オタに優しくなったジュディマリ(超失礼)ことnano.RIPEさんの新作です。
この人らも1stの頃から良いアルバム作ってるけど、作品重ねる毎にぐんぐん良くなっていくよね。


16.Exodus/Blood In, Blood Out


ベイエリアスラッシュの筆頭Exodusの、ヴォーカルにゼトロが復帰してから
初となるアルバム。ぶっちゃけゼトロよりロブ・デュークスの方が好みだったので、
あんまりゼトロ復帰は嬉しくな...あ、カッコいい、やっぱエクソダスカッコいいよお・・・!
ボートラの"Angel of Death"のカバーが、昨今のゲイリー・ホルトの活動でてっきり
Slayerのカバーかと思ったらAngel WitchのAngel of Deathだったという謎。謎だ。


15.Incantation/Dirges of Elysium


ペンシルヴァニア出身の老舗デスメタルのもう何作目か分からないけど新作です。
この年末ベストの記事書くまで本作が2014年のアルバムだってことを
失念してましたが、改めて聞き直してみて2014年ってなんだっけ?ってことを
感じずにはいられないアルバムです。サウンド?いつも通りの
地獄みたいなIncantationに決まってるじゃねえかよ。


14.Ringworm/Hammer Of The Witch


USはクリーヴランド出身の極道ハードコアバンドの新作。
迂闊に触れたら指どころか腕ごと持ってかれそうな暴走回転ノコギリみたいな
サウンドがひたすらにカッチョええのですよ。
Relapse移籍後の最初のアルバムらしいですが、
やっぱRelapseは今でも良いバンド掴まえてくるなあ。


13.DIR EN GREY/Arche


ご存知ディルの9作目。ここ何作か、V系から離れれば離れようとする程、
どうしようもなくV系っぽくなる感のあった彼らのアルバムですが、
ここに来て歌モノ主体のV系路線に回帰した感のある今作。
そしてそれがとても良い塩梅。やっぱ良いバンドなのでは?
どこまで行っても底が浅いのがこのバンドの味だと
思ってますが、そこの所に良い意味で開き直りが見られた感じがします。


12.Dead Congregation/Promulgation of the Fall


ギリシア産デスメタルの2作目。テーマはどうあれ、
つまるところデスメタルってのは殺す音楽なのだよ。
それが土砂崩れでも戦争でももう何でもいいけど、
どこ切り取っても徹頭徹尾純度100%の殺意しか出てこないデスメタルって、
やっぱ素敵やん。本作はそういうアルバムだ。


11.Thy Darkened Shade/Liber Lvcifer I: Khem Sedjet


ギリシア産ブラックメタルの2作目。
とても雑な喩えをするなら下劣化した後期Emperorに
汚腐乱巣のブラックメタルの胡散臭さを塗したようなスタイルか。
意外とありそうでなかった形のブラックメタルな気がするし、
むっちゃカッコいいぞコレ。
しかしこうして振り返ってみると、2014年に聞いたエクストリームメタルの
アルバムでツボに入ったのギリシア産メタルが多いな。
やっぱり歴史があるのに経済破綻する国は違うな。
日本も積極的に経済破綻していこうぜ。


10.Cloud Nothings/Here and Nowhere Else

オハイオ州クリーヴランド出身のインディーロックバンドの3作目。
やってることは違いますが、先に挙げた同郷のRingwormと同じく、
うだうだ考えずにスカッとしたい時に重宝するアルバムですね。


9.Howls Of Ebb/Vigils of the 3rd Eye

サンフランシスコ出身の性悪デスメタルの1作目。
年間通じてよく聞いてました。
上半期の時にAkercockeの連中って今何やってるんだ的なことを
書きましたが、Voicesってユニットやってたのですね。
こちらの新作も良かった。


8.Ne Obliviscaris/Citadel


日本よ、これがサンホラに対するオーストラリアからの回答だ(大嘘)。
というわけで2014年まさかの来日を果たしたNeなんとかの2作目は、
前作同様の山盛りファンタジックメタルの路線は全く変わらないものの、
随所で洗練された感あり。まあ、そうは言っても1曲に相変わらず
色んなもの詰め込み過ぎだし、ダメな人にはダメなんでしょう。
しかし長尺の曲が多いながらも、気が付くとするっと
アルバム最後まで聞き通せてたりする辺り、
工夫した二郎インスパイア系ラーメンみたいな趣があって、
何故かクセになるんだよな・・・。


7.Behemoth/The Satanist


前作から5年ぶりとなるベヒンもスの新作。5年の間にフロントマンのネルガルは
白血病との闘病生活を経て、奇跡の復活を遂げたわけですが、
死の淵から舞い戻ったのにアルバムタイトルがサタニストかよ!
中身のサウンドは相変わらず、むしろパワーアップしたのではないかと
思われる程の大災害メタルで素晴らしいです。


6.Godflesh/A World Lit Only By Fire


復活したGodfleshの新作。もうさ、一音鳴った瞬間にこの連中の音だって分かるし、
その一音ごとに容赦なく圧殺しに来る感じがこの上なく頼もしい。
凡百のフォロワーが束になった所で勝てない存在感を見せ付けたアルバムでしょう。


5.Scar Symmetry/The Singularity (Phase I: Neohumanity)


何故かここに来て確変の入ったスカシンの新作。
これまでもまあアルバム中に何曲か良いのはあって、
総じて悪くはないけど、それ程では...感の強かったこの連中に何が起こったのは
定かではありませんが(まあずっとSFテーマにしてくらいですので、エリア51辺りで何かされたんでしょう)、
とにもかくにも本作はアルバムの開始数秒で意識を持ってかれる、身体が動いてしまう。
どうやら三部作らしいですけど、これずっと続いたら凄いね。
まあ無理っぽい気はするが・・・。


4.Serdce/Timelessness


ベラルーシプログレデスメタルバンドの4作目。
喩えるなら猟奇的にゴテゴテと魔改造を施されたCynicだな。
気付けばゲイをカミングアウトした所で今更だったCynicの新作より
5倍くらい再生してた気がする。やっぱプログレデス/スラッシュと言われる
ジャンルには浮遊感や知性なんざ二の次三の次で、
胡散臭さといかがわしさとヤケクソ感がないとダメだ。
そしてこのアルバムには上記の全てがある。要は最高ってことさ。


3.BUCK-TICK/或いはアナーキー

遊びはここで終わりにしようぜ
息の根 止めて Braking down
その手を貸せよ 全て捨てるのさ
狂ったピエロ Bad Blood
※注 特に或いはアナーキーアルバムとは関係ありません


2.Emptiness/Nothing but the Whole


Enthronedのメンバーとかが関わってるベルギーブラックメタルの4作目。
一聴しただけで、ああ、これは何か必ず悪い事が起こるなという確信を
抱かせる不穏さ、ひり付く緊張感、脈打つ闇から
どくどくと吐き出される瘴気のようなサウンド、
なんだこの悪意の塊みたいなブラックメタルは。
これはつまりブラックメタルの形をした地獄だ。震えて死ね。
Enthronedも息の長いバンドだけど、センスって枯れないものなんだなあ。


1,米澤円/さえずりの夢、彩とり鳥のセカイ


けいおん平沢憂とかホワルバ2の雪菜を演じてることでお馴染み?の声優、米澤円の1stフル。
ぶっちゃけ友人から教えて貰うまで完全に観測範囲から外れてたんですが、
これ凄いよ。アップテンポなナンバーから電波ソングじみたヤツにしてもバラードにしても、
ほぼ全てがどうしようもなくゼロ年代えろげソングのアレ。
しかも単なるエミュレートに終わらない、極上のゼロ年代だぜ。
もうあの頃に仄暗い青春時代を過ごした者は血の涙を流しながら歓喜するしかない。
随所にインスト挟みつつも、これだけ濃厚なアルバムを13曲44分でまとまってるのも凄い。
みかこしの新作に足りなかったのはこういうアルバムとしての構成力よな。製作陣は猛省せよ。
とにかくだな、俺はこのさえずりの夢、彩とり鳥のセカイという
ゼロ年代の溶鉱炉の中にサムズアップしながら沈んでいくぜ。 Hasta la vista, baby!


年間ベスト27とかいう中途半端な数字になってるのは仕様です。
細かい事気にするとモテないぜ、俺みたいに。

ちなみに年間ワーストはぶっちぎりでオーぺすの新作です。
もうアレだ、70年代プログレへの憧憬がどうとかいう以前に、
センスがないんだな、アレ。
あとべビメタね。色々理屈をこね回しても結局嫌いなものは嫌いって
所に着地しました。もうそれでいいや。

なんだかんだで豊作だった感のある2014年なので、
2015年も良い音楽で溢れてますように。