Culthouse diaspora

風が辿りつかない場所

OBSCURA / BENEATH THE MASSACRE at Shibuya CLUB QUATTRO

http://smash-jpn.com/band/2012/06_obscura/index.php

てなわけでこちら、行って参りました。BtMは今回が初来日、Obscuraは前回Triptykon、Nileらと来日してから2回目の来日。

個人的には両バンド共に、来るなら観たいけど単体で観たいバンドかと言えば別に…という印象でしたので、正直今回は直前まで参加するの二の足踏んでたのですが、まあ、多分楽しいだろうとかテキトーな態度で臨んだライブでした。
とりあえず17時に仕事を終えて渋谷へ向かい、クアトロの場所が分からずに右往左往しつつも開演の30分程前には当日券を買って入場。そんで会場を見渡してみれば、案の定客の入りは満員には程遠いながらも少なくはない、という程度。ま、こんなもんだよなーとか、舐め腐ってる内に時は過ぎ、ほぼ定刻通りに開演と相成りました。

Defiled

最初に登場したのは日本の大御所デスメタルDefiled。彼らについては名前だけは時折目にしつつも音源に触れたことはただの一度もなかったのですが、はい、ステージが始まって一音鳴った瞬間に上記の舐めた俺の態度が全部粉砕されました。とにかくもう、剛直一本気ですげえカッコいい。オープニングアクトであるにも関わらずその存在感は圧倒的。いや、日本人なのにメンバーの体格については今回出演したどのバンドよりもゴツかったこともあるんだろうけど、まあ気持ちの良いオールドスクールデスメタルでしたことよ。あんまり国内ではライブやってないらしいのですが、機会があればまた観たいと思うことしきり。

Beneath the Massacre

続く2バンド目は初来日となるBeneath the Massacre。今回は外タレの主戦場とは言え、先にやったDefiledが上げたハードルは決して低いものではなく、彼らがどう攻めてくるのか気になる所ではありましたが…個人的に彼らは1stの印象が強くて、ライブでも超絶テクぶら下げて機械的にガシガシ攻めてくる手合いだと思ってたのね。で、ステージが始まって数分でその先入観はこれまたものの見事にブチ砕かれましたです。こいつらテクニカルデスの皮被ったハードコアバンドだよ。何やってるかよく分からんけどすげえ!という演奏部分については勿論開いた口が塞がらぬ程驚嘆しましたけど、それよりバカッ速いパートからブレイクダウンしてからのパートが小便チビりそうになるくらいカッコ良いのです。スタジオアルバムでもストップ&ゴーの巧みさは感じられますが、ライブではその側面がより際立ってた印象。この後にやったObscuraが、ミドル/スローパートになるとどうしても落ち着いてしまってたのに比べると対照的な感じでした。3バンド中、個人的なベストアクトは間違いなく彼ら。痺れた。

Obscura

そしてトリを飾ったのはドイツのObscura。昨年にリリースした「Omnivium」で大きく化けた感のある彼らですが、今回ステージが始まって最初にプレイしたのは同アルバムのオープニングナンバーから。ステージの序盤は若干演奏がグダってた気もしますが、途中から持ち直してたかな?とりあえず会場のボルテージは上がる上がる。BtMもObscuraもテクニックを前面に打ち出したデスメタルではありますけど、前者がハーコー感バリバリのステージだったのに比べると、こちらはライブでも随所にメロディックなフレーズが切り込んできて、やっぱりヨーロッパのバンドなんだなあって改めて認識させられました。前回来日の際に観た時にもきちんとデカイ音が出てて割りと好印象だったのですが、それでもぶっちゃけヘッドライナーやるようなタマじゃねぇよなあとは思ってたんですけど、なかなかどうして。バンドとしての成長が窺える良いライブでした。ただ、ヴォーカルの声量が足りずに演奏に埋もれてる箇所が幾つもありましたし、あとこれが多分このバンドの一番の短所だと思うのですけど、メンバー全員が細身の優男というのは、やはりいただけない。肉を食え肉を。

とまあ、そんなこんなで22時頃には終演。会場出たらBtMのメンバーがいたので一緒に写真など撮ってもらいました。ボーカルの兄ちゃん、ステージ上だとデカイ印象があったのですけど、実際に肩並べてみると173の俺とそんなに変わらないくらいでした。いやはや。

最後まで参加するの躊躇ってましたけど、3バンドとも見所沢山で素直に行って良かったライブでございました。特にBtMはまた観てみたいなあ。